ジグソーパズル(jigsaw puzzle)は、
一枚の絵を不規則な幾つかの小片(ピース)に分割し、
ばらばらにしたピースを再び組み立てるというパズル遊びである。
日本でジグソーパズルが流行したきっかけは、
イタリアの美術家レオナルド・ダ・ヴィンチ(Leonardo da Vinci、1452~1519年)が
描いた名画『モナ・リザ』だった。
モナ・リザは1974年(昭和49年)に日本で初めて東京・上野の国立博物館において公開され、
大ブームとなった。
この時、
モナ・リザのジグソーパズルが発売され、
人気を集めた。
日本で初めてモナ・リザのジグソーパズルを輸入販売し、
また国産初のジグソーパズルを発売したのは、
東京都台東区蔵前に本社を置く老舗メーカーの株式会社「やのまん」である。
そんなジグソーパズルは英語では「jigsaw puzzle」であり、
ジグソー(jigsaw)は薄く細い刃の鋸(のこぎり)「糸鋸(いとのこ)」のことである。
一方、
パズル(puzzle)はその語源がはっきりしないが、
英語で「困惑させる・困らせる」という意味の動詞「pose(ポーズ)」に由来する説がある。
そのため、
パズルは元々「困惑・難問」を意味した。
ジグソーパズルの起源は、
1760年代のイギリスの教育現場だと言われている。
ロンドンの地図製作者ジョン・スピルズベリー(John Spilsbury、1739~1769年)が、
子ども達のために国の形をピースにして、
出来上がると地図になるパズルを考案した。
彫刻師でもあったスピルズベリーはこのパズルを木で作った。
その際に木を切るために使った道具が「糸鋸」である。
そのパズルは地理を教える教材としてイギリスで人気を博したという。
その後、
20世紀になるとジグソーパズルは安い紙製のものが作られるようになり、
子どもから大人まで誰でも楽しめる遊びとして普及した。
ちなみに、
数字の「3」を裏表で組み合わせるとジグソーパズルのピースの形に見えることに由来して、
3月3日は「ジグソーパズルの日」、
「パ(8)ズ(2)ル(6)」と読む語呂合わせから
8月26日は「オリジナルジグソーパズルの日」という記念日になっている。