トイレットペーパーの歴史

「トイレットペーパー(toilet paper)」には

紙を重ねない一枚の「シングル巻き」と

二枚を重ねる「ダブル巻き」の主に二種類がある。

現在日本で使用されているトイレットペーパーは

元々アメリカから入って来たものである。

それ以前の日本では主に「ちり紙」と呼ばれる長方形の

和紙が使用されていた。

第二次世界大戦の後、

洋式便器が一般の家庭に普及するとともに

トイレットペーパーも日本中に広まっていった。

アメリカから伝わったトイレットペーパーはシングルであり、

1960年代の頃まではシングルしかなかった。

その後、当時は「トイレットペーパーの革命」とも言われたダブルの

トイレットペーパーが登場した。

紙には必ず表と裏があり、

表面はツルツルとして肌触りが良く、

裏面はザラザラとしている。

そのため、シングルのトイレットペーパーの場合は、

ザラザラとした裏面が肌に触れることもあり、

必ずしも使い心地が良いとは限らない。

この問題を解決したのがダブルのトイレットペーパーで、

裏面同士を合わせるため両面ともツルツルとした肌触りになり、

とても評判が良かった。

さらに、紙と紙との間に空気が入り、

ふわっとして柔らかいのも特徴である。

現在販売されているトイレットペーパーは、

例えばシングルは60m、

ダブルは紙を重ねているため長さは半分の30mで、

両方とも同じ価格の場合が多い。

ダブルのほうが製造に手間がかかり、

コストが高くなると思われがちだが、

実はシングルのほうが使用する紙が多くコストが高い。

シングルは材料の紙がダブルよりも厚く、

シングルのほうがより多く紙が必要となる。

さらに、シングルのほうが紙が長いため、

機械で巻く時間や乾燥させる時間も長くなり、

電気代などの製造コストはシングルのほうが高くなる。

このような理由から、

トイレットペーパーを製造する業者は、

コストが安く人気のあるダブルのみを作りたいという思いがある。

しかし、その一方でシングルのほうが長持ちするという特徴があり、

シングルを好む人がいるのも事実である。

トイレットペーパーにシングルとダブルがあるのは、

使用する人にとってそれぞれ長所があるためである。

また、本当はダブルのみを製造したいが、

シングルを愛用する人を大切にする

業者の思いが反映されているためとも言える。 

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