文具メーカーのゼブラ株式会社が製造・販売する油性ペン「マッキー」は、
日常生活でもよく使用されており、
年間で約2500万本もの売上を誇る。
「マッキー」の名前でよく知られているが、
正式な商品名は「ハイマッキー(Hi-Mckee)」である。
「何にでも書けるペンはないか」という要望から、
1976年(昭和51年)にハイマッキーが発売された。
そして、
画期的な油性ペンとして、
たちまち人気となった。
「ハイマッキー」の名前は、
新しくて高品質であることを表現するために「ハイ(High)」が付けられ、
「マーカー」や「マークする」という言葉を親しみやすくして
「マッキー(Mckee)」と命名したことに由来する。
発売当時に人気のあった油性ペンは、
インクが瓶に入ったタイプが主流で、
ペン先は1つだけだった。
そこで、
マッキーは2つのペン先を搭載することで、
1本で2種類の線を書くことが出来た。
この機能は国内初だった。
また、
その当時は高度経済成長の影響で郵便など物流も増加しており、
細いペンはオフィスで封筒の宛名書きや家庭で名前ペンとして、
太いペンは段ボールに品名を書く際などに使用され、
とても重宝された。
そんなマッキーも発売した当初は人気が出るまでなかなか売れなかった。
それは同じような油性ペンの商品があり、
文具店に置いてもらえないという状況だった。
そんな中で、
ゼブラの当時の若手営業マンが「太いペンと細いペンの2種類が1本になっているので、
店の場所を1本分の省スペースで置くことが出来る」と宣伝し、
店頭に置いてもらえるようになったという話がある。
そんな過去の努力もあり、
今までの累計で約9億本もの売上を誇る。
その他にも、
油性アルコール系インクを使用しており、
速乾性・耐水性に優れていることや、
全12色でカラーバリエーションが豊富なことなどの特徴がある。