日本
私たちの国の名はニホンなのか、
ニッポンなのか?
結論からいうと、ニホンかニッポンか、
はっきりとした決まりはない。
ニホンかニッポンかというこの問題は
昭和のはじめから、
長らく論議の対象となってきた。
昭和9年には、文部省の臨時国語調査会が
「ニッポン」に統一しようとしたが、
賛否両論があって決定することはできなかった。
昭和14年には、帝国議会で「大ニッポン帝国」に
統一すべきだという意見が出たが、
これも結論が出るまでにはいたらなかった。
そして戦後は、
議論をあいまいにしたまま、
適当に使い分けて現在にいたっている。
ただ、対外的には、
ニッポンにしたほうがいいだろうという意見が優勢だ。
ニホンだとローマ字ではNIHONとなるが、
これだとHを発音しないフランス語圏ではニオンと発音されてしまう。
一方、NIPPONだと誤って発音される恐れは少ない。
日本の紙幣に、
NIPPON GINKOと印刷されているのは、
このような事情もあるようだ。